ひとくち健康講座
トコジラミの話
2024年7月
近年、インバウンドの増加などによって、スーツケースなどに付着したトコジラミによる被害が増えていることが問題になっています。旅行者の多い温泉地である本市もリスクが高いといえるでしょう。
このトコジラミは、シラミという名前がついていますが、実はカメムシの仲間で、室内に持ち込まれると夜間に吸血して皮膚炎を起こします。飢餓に強く3カ月くらいは吸血しなくても生存できるそうです。大きさは5ミリメートルほどなので肉眼で確認できます。見つけたトコジラミは殺虫剤などで除去すればよいのですが、屋根裏などに隠れて繁殖してしまった場合は、くん煙材による駆除が必要になります。寝室の柱の隙間や天井などが汚れている場合は、トコジラミのふんによる汚染の可能性があり要注意です。
さらに厄介なのは、従来の有効成分が効きにくくなったピレスロイド抵抗性トコジラミ、通称「スーパートコジラミ」が増えていることです。この場合は、従来と異なる成分のブロフラニリドによるくん煙が必要になります。