ひとくち健康講座

近視進行予防のお話

2025年10月

 近視は、緑内障や網膜剥離などさまざまな目の病気の原因になり、進行すると治せません。強度近視になると、緑内障が3〜6倍、網膜剥離は10倍以上の発生リスクがあると報告されています。近年、デジタルデバイス(タブレット、スマートフォン、ゲーム機)の進歩、それらの長時間使用による子どもの近視進行が問題となっています。
 近視進行予防のためには、屋外活動が効果的です。日中に1〜2時間外で過ごすこと、近くを見る作業時は姿勢を正し30?以上離すこと、30分ごとに遠くを眺めることが推奨されています。照明を明るくし、適切な度数の眼鏡やコンタクトレンズを使用する。パソコンやスマートフォンは、画面を拡大して遠くから見ることが望ましいです。
 積極的な近視進行予防には、低濃度アトロピン点眼、オルソケラトロジー(寝る時に付けて朝外すコンタクトレンズ)、多焦点コンタクトレンズ、赤色光療法、特殊レンズ・アシストメガネなどの方法があります。詳しくは眼科専門医にお問い合わせください。

高橋眼科クリニック  高橋 和晃