ひとくち健康講座
心房細動の話
2024年11月
動悸や息切れの原因はさまざまですが、心房細動も原因の一つです。心房細動は、心房が細かく震えるような動きとなり、その結果、心室も不規則な収縮になるためバラバラの脈になります。一過性のことも多く、来院されたときは正常な脈に戻りすぐに診断がつかないこともあります。年齢と共に増加し、心臓に負荷のかかる疾患や生活習慣(アルコールやストレスなど)が引き金となります。
心房細動の危険なところは、心房内に血栓ができ脳梗塞を引き起こすことです。特に、高血圧や糖尿病、心機能の低下した人、高齢の方が脳梗塞を合併することが多く、予防として薬物療法(血栓予防薬)やカテーテルアブレーション(正常な脈に戻すために焼灼や冷凍凝固を行う)の治療が必要となります。
動悸の症状があれば、発作性の心房細動を見逃さないよう、24時間心電図検査や携帯型心電図検査などで早期に診断することが必要です。軽い動悸の中にも隠れていることがありますので、放置せず検査を受けてください。
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- 2024.11