ひとくち健康講座

ロコモティブシンドロームの話

2021年5月

 ロコモティブシンドロームは、運動器の障害のために移動機能が低下した状態のことをいいます。ロコモティブシンドロームが進行すると、将来、介護が必要になるリスクが高くなります。現に、支援や介護が必要となった主な原因の約4分の1が、転倒による骨折や関節の病気など運動器の故障です。健康寿命を延ばすためには、要支援、要介護となる前のロコモティブシンドローム対策が重要です。
 そこで、ロコモティブシンドロームを予防するためのロコモーショントレーニングを紹介します。一つ目は片脚立ちです。床に足が着かない程度に上げ、左右共に1分間1セットを一日に3回行いましょう。二つ目はスクワットです。足を肩幅に開き、お尻を後ろに引くように2〜3秒かけてゆっくりと膝を曲げ、ゆっくり戻ります。5〜6回を1セットとして一日に3回行いましょう。いずれの運動も転倒しないように、机などつかまるものがある場所で無理のないように行いましょう。

吉岡病院  鈴木 真央