ひとくち健康講座

がん検診は不要?不急?

2021年4月

 コロナ禍で大変な日々を送られているみなさん、なんでも不要不急のこととして延期・中止していませんか。みなさんがこれまで定期的に受けてきたがん検診は、実は不要不急ではありません。日本では、毎年37万人以上の人が、がんで命を落としています。自分や家族のためにがんから命を守ることは、新型コロナウイルス感染症の感染防止と同じくらい大事です。体内に発生した1個のがん細胞は、10から20年かけて1センチメートルほどの大きさになります。それから2センチメートルになるまでの期間はわずか1〜2年ほどで、その後は急速に大きくなり症状を伴った進行がんに育ちます。このわずか1〜2年でがんを見つけることが重要です。検診を毎年あるいは2年ごとに受ける必要があるのはこのためです。
 がん検診では、治る可能性の高い早期がんがたくさん見つかります。症状のない今こそが検診のチャンスですので、早速がん検診の申し込みをしましょう。万全のコロナ対策を実施しながらお待ちしております。

天童市民病院  木村 青史