ひとくち健康講座

低温やけどに注意

2019年1月

 湯たんぽ、電気あんか、カイロなどの暖房器具による低温やけどが増える季節になりました。低温やけどは、体温より少し高い温度から60度以下の熱源に長時間触れていることで、高温の時よりゆっくり深くやけどが進行してしまうため、小さくても治るのに数カ月かかることもあります。深めのやけどは、乾燥させてしまうとますます治るのに時間がかかってしまいます。感染症などを合併していないかを確認しながら、患部を適切な湿り気のある状態に保つ湿潤療法が望ましいため、早めの専門医受診を勧めます。
 このような低温やけどにならないために、湯たんぽなどは就寝前に早めに布団に入れて温めておき、就寝時には布団から出すようにしましょう。厚手のカバーでくるんでも、足を乗せて圧迫された状態になると血流が悪くなり、やけどの進行が早まる可能性があります。暖房グッズは正しく使い、低温やけどを未然に防ぎましょう。

小幡皮膚科医院  小幡 仁子