ひとくち健康講座
認知症との付き合い方
2010年10月
認知症には疎ましい症状も多く、ご本人やご家族をはじめ、周囲の人たちはつらい気持ちを抱きがちです。そのつらさを軽くしていくためにも、周囲には病気の性質を理解した上での対応が求められます。
今まで生活の中で担ってきたことはできるだけ続けてもらい、ささやかな楽しみや喜びを持ってもらえるようなあつらえも工夫の一つになります。ご本人を尊重し、その人らしさと誇りを保つためにも、幼児扱いやあざけり、押し付け、無視、軽視はいけません。ただ、努力しても必ずしもうまくいくとは限りません。あまり頑張り過ぎても苦しくなります。それまでの人間関係もあるでしょうし、もう既に誤解にさいなまれているかもしれませんね。
従って、時には愚痴や冗談もありです。共倒れのないよう一人だけで背負い込まず、親類縁者や関係者、公的サービスを巻き込むことがあって良いのです。家族の会の活動も参考になります。