ひとくち健康講座
がん予防の話
2010年2月
<ワクチンでがん予防>
がんに対する早期発見法や治療については、近年目覚ましい進歩を遂げています。特に前立腺がんのPSA検査、また内視鏡技術の進歩や機器の改善による消化器がんの早期発見はご存知のとおりです。がん治療についても同様で、相当進行してしまった場合でも、五年以上の生存が可能なころもあります。発がん予防についても、インターフェロン治療による肝がん発生率低下、ピロリ菌除菌による胃がん発生率低下なども一般的な治療として定着してきました。
昨年末、子宮頚がん予防のワクチン使用が日本でも認められました。子宮頚がんの原因は、ヒトパピローマウイルスであり、性交渉によって感染し、女性の八割に感染が認められます。二十代、三十代女性のがんの第一位であり、ワクチンで七割が予防可能です。ワクチンは初交前、十代での接種を勧めています。海外に遅れること約十年でようやく認可されました。