ひとくち健康講座

認知症の話

2008年8月

 <早期発見・早期治療を>
 高齢化社会の日本では、認知症の症状がある人は85歳以上で4人に1人と言われています。加齢現象による単なる物忘れとは異なり、認知症は脳や身体の疾患を原因として記憶力や判断力が低下し、通常の生活に支障を来す病気です。最近はさまざまな研究が行なわれており、内服薬や適切なケアにより病気の進行を遅らせたり、認知症に伴う症状を改善させたりすることが可能となっています。認知症の半数以上を占めるアルツハイマー型認知症では、早期の診断と治療で進行を遅らせることができます。さらに病気やさまざまなサービスについて情報を集め、正しい知識を持つことで家族と一緒に過ごす貴重な時間を長くすることが出来ます。
 認知症は、外来での簡単な検査で診断や鑑別が可能です。「ヒントがあっても思い出せない」などの症状に気付いたら、出来るだけ早く専門医を受診することをお勧めします。

秋野病院  深澤 隆