ひとくち健康講座

鼻から入る胃カメラの話

2008年10月

 <負担の少ない胃カメラ>
 胃カメラ検査で、ゲーゲーしてつらい経験をされた方も多いかと思います。これは胃カメラがのどの奥にぶつかり、吐き気を起こしているからです。そこで最近、患者に負担の少ない胃カメラ検査として、鼻から入る胃カメラが開発されました。鼻からの胃カメラは直径約五ミリの細さで、吐き気が少なく、検査中に会話が可能です。当院でも行なっていますが、鼻からの検査を希望される方が半数以上です。また、あるアンケート調査では、一度鼻からの胃カメラ検査を受けた患者さんは、次回も鼻からの検査を希望されています。ただし、鼻詰りの方はできませんし、鼻の穴の狭い方では鼻血が出ることがあります。また胃の病気を詳しく検査するときや処置が必要なときは、口からのカメラの方が望ましいとされています。従来の胃カメラ検査で吐き気が強く大変だった方は、一度鼻からの胃カメラ検査をお試しください。

菅原内科胃腸科医院  菅原 一彦