ひとくち健康講座

小児の便秘

2004年5月

 赤ちゃんから乳幼児、小児に至るまで、便秘症は比較的見られる疾患です。ウンチが硬く裂肛(裂け痔)を生じ、出血や肛門粘膜のむくみができて、排便時の痛みからさらに排便をこらえてしまい、いっそう便秘を悪化させてしまう状況に陥ってしまうこともあります。おならも臭く、酸味を帯びたようなにおいも生じるようになり、大腸炎を起こしやすくなります。ウンチやおならの貯留から大腸が太くなり、腹部がパンパンになっている子供も見受けられます。<br> また、小児の便秘症の中には、大腸の神経が欠落したり、変性したりして手術治療が必要な病気の子供もいます。カチカチの便を、週に一回や二回排便している状況はかなり問題があり、可能な限り一日一回ちょうど良い排便ができるよう治療することが必要です。たかが便秘と放置せず、一度医療機関で受診することをお勧めします。

小幡皮膚科医院  小幡 和也