ひとくち健康講座

精神科での母親への関わりについて

2004年2月

 最近、いじめ、不登校、ひきこもりなどの児童、思春期の問題が注目を集め、精神科の病院でも相談を受けることが増えています。一般の相談と異なるのは、本人よりも周囲が心配し、親のみの相談が目立つ点です。通院するとなった場合も親が一緒に来院し、本人への対応を相談していくことが多いようです。一緒に来院するのは圧倒的にお母さんで、多くの方が子供の症状と同時に小さい時からの自分の関わり方で悩んでいます。家族からも育て方をいろいろと言われてお母さんの方が抑うつ的になっていることさえあります。子供の問題には性格や家庭、社会環境等多様な要因が関わっています。お母さんの役割は大きいとしても、お母さんのみが悩んでしまうようなことがないよう、サポートしていくことも大切だと考えています。

秋野病院  渡部 由里