ひとくち健康講座

動脈硬化と生活習慣病

2003年11月

 動脈硬化が進むと脳血管疾患や虚血性心疾患、動脈瘤になりやすいことが知られています。動脈硬化は体質、加齢、生活習慣という3つの要因で進行します。体質や加齢を変えることはできませんが、生活習慣は変えることができます。暴飲暴食、バランスの悪い食事、喫煙、ストレス、運動不足といった生活習慣が重なることで起きる病気を生活習慣病といい、肥満、糖尿病、高脂血症、高血圧、骨粗鬆症、高尿酸血症などがあります。これらの病気は、はじめのうちはほとんど無症状で、定期的に検診を受けることでしか分かりません。また、病気が重なると動脈硬化の進行は何倍にもなります。自覚症状がなくて検診したり、服薬することは面倒に思われるかもしれませんが、脳血管疾患による痴ほうや寝たきり状態、また虚血性心疾患、動脈瘤破裂などによる突然死を避けるためにも、生活習慣病に気を付けましょう。

天童温泉篠田病院  押切 直