ひとくち健康講座

洗いすぎにご注意

2003年10月

 日本人はお風呂好きな国民といわれますが、もしあなたが毎日石鹸で全身を洗っているならば、それは洗いすぎかも知れません。<br> 基本的に石鹸はどのようなタイプのものでも、皮脂(ひし=皮膚の油分)を奪い取っていきます。このため石鹸を使いすぎると、皮膚の乾燥を招き、人体の表面の抵抗力が弱くなり、アトピー性皮膚炎など様々な皮膚病の悪化因子となります。ですからお風呂や洗顔のときも、なるべく石鹸の使用を減らして、普段は水や温水だけで洗うようにしましょう。また、石鹸を使う場合も、両手で泡立ててなでるように洗い、最後には石鹸が残らないように流すことが大切です。絶対に強くこすってはいけません。<br> また、乳幼児も同じ理由で、沐浴(もくよく)時に石鹸を使ってガーゼでこする洗い方はお勧めできません。赤ちゃんの肌がかさついているときには、石鹸を控えるようにしてみましょう。

おおやま皮膚科  大山 正俊