ひとくち健康講座

睡眠時無呼吸症

2003年5月

 最近何かと話題の睡眠時無呼吸症候群とは、睡眠中に何回も呼吸が止まり、ぐっすり眠ることができない病気です。大きなイビキや起床時のだるさ、夜間の呼吸停止、日中に強い眠気を生じるなどの症状があります。放っておくと、高血圧・心臓障害・脳障害・糖尿病・動脈硬化症などに陥るといわれています。また、日中の眠気のため、仕事や学習に支障をきたすことや、居眠り運転による事故の発生率が5倍に高まることが明らかになっています。<br> 肥満やへんとう腺肥大による閉塞型呼吸障害と、脳の呼吸中枢障害によるもの、それらの混合型に分類され、それぞれ治療法が異なります。確実な診断には、1から2泊程度の検査入院を要しますが、睡眠中の無呼吸確認とおおまかな診断は、携帯型睡眠ポリグラフという小型の機械の開発によって、自宅でも検査可能になりました。

  公平 一彦