ひとくち健康講座

タバコの誤飲

1998年12月

赤ちゃんは、5ヵ月ごろから、手に触れたものは何でも口へ持っていくようになります。そのため、このころから異物の誤飲が多くなります。中でも多いのがタバコです。誤飲のため病院を受診した赤ちゃんの半数以上がタバコによるもので、また、日本中毒情報センターへは、1年間に6000件の問い合わせがあるそうです。タバコは、おいしいものではありませんので、たくさん口に入れることは少なく(周囲にこぼれていることが多い)、少量ではあまり問題はありませんが、2&#13090;以上飲み込んだとき、飲み込んだ量がはっきりしないとき、少量でも何か症状(はき気、顔色が悪いなど)が出てきたときは、診察を受けてください。なお、吸い殻を入れた水を飲み込んだときは、急いで受診する必要があります。<br> 「転ばぬ先の杖」で、タバコに限らず、誤飲する危険性のあるものは、赤ちゃんの手の届かないところに置くことが、赤ちゃんを事故から守るためのもっとも大切なことです。

家坂小児科医院  家坂 升