ひとくち健康講座

血圧の運動療法
1997年12月
一般に運動をしている間は、血圧が上がりますが、ある種の運動を長期間繰り返し続けると、むしろ血圧は下がってきます。これは好気的運動、エアロビクスと呼ばれるもので、空気を十分に吸い込むような運動です。これに反し、息をつめるような運動、例えば重量挙げ、ハンドグリップなどは、大変血圧を上げ、高血圧の人には危険です。もちろん、動的な運動もやり過ぎてはいけません。<br> その人の最大運動量を100とした場合、40〜60㌫程度の運動負荷をかけるのが良いとされています。運動中の脈拍が1分間に110〜120になるような運動を1日20分くらい、少なくとも週2〜3回づつ繰り返し行います。汗をかく程度のスピードで30分くらいの散歩が最適かと思います。適度な運動は、血圧を下げるだけでなく、中性脂肪を減らし、また、糖尿病や肥満など、さまざまな慢性疾患の予防にも役立ちます。軽い運動を根気よく行って、これらの病気を克服していきたいものです。