ひとくち健康講座

咳喘息の話

2019年11月

 最近、当院では、風邪は治ったはずなのに咳だけが続いている、という状態が数週間続いて受診する患者さんが増えています。そのほとんどが咳喘息でした。
 咳喘息とは、慢性的に咳が続く気管支の病気です。普通の喘息と同様に、気道(呼吸をするときに空気の通る道)が狭くなり、さまざまな刺激に対して気道が過敏になって、炎症や咳の発作が起こります。
 咳喘息は、風邪が引き金になって起こることが多く、風邪をひいた後に2から3週間以上、長いときは1カ月以上咳が続くことがあります。女性に多い傾向があり、しばしば再発を繰り返します。その都度治療が必要になることが多いです。特に小児の場合は、しっかり治療しないと通常の喘息に移行しやすく、喘息の発作が起こることがあるので注意が必要です。
 思い当たる症状がある方は、専門医を早めに受診して、詳しく診てもらうことをお勧めします。

干布後藤医院  後藤 心一