ひとくち健康講座

目の充血の話

2017年10月

 「目が赤い」これは、日常よくある症状です。赤いといっても原因はさまざまです。多いのは結膜炎。白目の表面にある結膜が、アレルギーや感染症により炎症を起こします。次に多いのが結膜下出血。結膜の出血で、突然白目が真っ赤になるので慌てます。しかし、これらの症状は数週間で治ることが多いです。
 反面、気を付けなければならない充血もあります。一つ目は、角膜炎。黒目の傷などが原因で痛みや視力障害を伴うことが多く、早めの治療が必要です。次に、眼内部に炎症を起こす強膜炎やぶどう膜炎。これらは、全身疾患と関係している場合があります。最後に、緑内障発作です。高齢者に多く、充血のほか、視力障害や頭痛などを伴います。すぐに処置をしないと失明の危険性があります。
 長引く充血、痛みや視力障害を伴う充血は要注意です。心当たりのある方は、早めの受診をお勧めします。

高橋眼科クリニック  高橋 篤子