ひとくち健康講座
リウマチの話
2017年4月
「もしかして、リウマチ?」と多くの患者さんが来院されます。その中で、へバーデン結節(手指先端の関節が硬く腫れて変形する)や、手指の屈筋腱腱鞘炎(指が曲げにくく痛み、特に朝、症状が強い)の場合が大半を占めます。これらはリウマチの初期症状と似ていますが、関節リウマチとは異なります。
関節リウマチは、朝のこわばり、多発関節炎を主な症状とする、全身性自己免疫疾患の一つです。関節の腫れ、圧痛、滑膜炎の有無、血液検査(炎症反応、リウマチ因子など)、画像検査(レントゲン、超音波など)などで総合的に判断しますが、他のリウマチ性疾患との鑑別が重要で、診断がつくまで時間がかかる場合もあります。
患者さんの症状をよく聴いて、関節を見て触れて、経過を見ながら診断と治療を進めていきます。最近は抗リウマチ薬も次々と開発され、リウマチは寛解や、治癒が期待できる疾患となっています。