ひとくち健康講座
関節リウマチの話
2016年4月
関節リウマチは、関節が炎症を起こして軟骨や骨が破壊され、関節の機能が損なわれて変形してしまう病気です。手首や手足の関節で起こりやすく、左右の関節で同時に症状が出やすいのも特徴です。発症するピーク年齢は30から50歳代で、女性の方が男性より約4倍も多く発症します。関節リウマチは、免疫に異常が生じ、誤って自分自身の細胞や組織を攻撃してしまい、炎症が生じて関節の腫れや痛みとなって現れます。
体内で炎症が生じるとサイトカイン(インターロイキン6、テイエフエヌα)という物質が過剰に分泌され、炎症を悪化させます。近年、関節リウマチの治療に使われる生物学的製剤は、サイトカインの働きを抑え、劇的に炎症を鎮静化させます。最近の研究では、関節破壊は、関節リウマチ発症後、早期から進行することが分かっており、早期に発見して適切な治療を受けることが重要です。