ひとくち健康講座

仮面高血圧に注意

2007年8月

 病院の外来で血圧を測るといつも高いのに、自宅で測ると正常の人がいます。それは、一般によく知られている「白衣高血圧」です。逆に、外来では正常なのに自宅で血圧を測ると高い人がいます。これが、「仮面高血圧」です。
 朝、起床後1時間以内、排尿後、食事前、座って1分から2分安静後に測った血圧の、上が135、下が85以上あれば立派な高血圧です。
 血圧が高い人ほど脳卒中や心筋梗塞になりやすく、死亡率も高いことは疫学調査で確認されています。国民全体で血圧を2下げるだけで脳卒中の死亡率が6㌫減少するといわれています。しかし、四十歳代、五十歳代の壮年の高血圧患者の65㌫以上は未治療のままでいます。
 普段から血圧に関心を持ち、正しく認識し管理することは、脳、心血管病を予防する第一歩です。高血圧がマスク(仮面)されていないか、血圧を測ってみてはいかがですか。

天童温泉篠田病院  見澤 達夫