ひとくち健康講座

紫外線に注意

1998年6月

夏の小麦色の肌は、確かに魅力的で健康的なイメージがあります。しかし、紫外線は、少なくとも皮膚にとって悪い作用のみ持ちます。しみ、しわ、乾燥などの皮膚の老化の約80&#13099;は紫外線傷害によるとされ、皮膚がんの発生にも関与します。特に「子供のころの日光暴露量を減らすことが、がんの予防に不可欠」といわれています。<br> 紫外線を防ぐ方法は、衣類や帽子で皮膚を覆うことと、サンスクリーン剤を使用することです。サンスクリーン製品にはSPFという表示がついています。SPFは「何もつけていない時の何倍の時間、日焼け止め効果があるか」を表す表示で、SPF15で約93&#13099;の紫外線をブロックする作用があります。特にスポーツの際には、反射などで紫外線量が増えること、汗や水でサンスクリーン剤が取れやすいことなどから、こまめに塗り直すことが必要です。夏は真っ黒に日焼けすることが健康的という認識を改め、小児期から適度の紫外線を避けることが、将来の皮膚の老化やがんの予防に役立ちます。

小幡皮膚科医院  小幡 仁子