ひとくち健康講座

大切なのはあわてないこと

2006年7月

 子どもは、いろいろな原因でひきつけを起こします。最も多いのが、急に高熱を出したときに起こる「熱性けいれん」です。これは、20人に一人くらいの割合で経験し、一度起こすと、約半数の人は2回以上繰り返すといわれています。1歳代で最も多く、普通は5〜6六歳になると見られなくなります。
 初めてひきつけを見る人は、このまま死んでしまうのではないかと驚くかもしれません。しかし、大抵は1〜3分で自然に治まりますので、衣服を緩め、吐いたものが気管に入らないように体の右側を下にして寝かせ、様子を見て、ひきつけが治まったら受診してください。あわてないことが大切です。もし、ひき付けが10分以上も続いたり、短時間の間に繰り返す場合は、急いで診療を受ける必要があります。また、間隔をあけて再び起こしたときは、予防薬がありますので、かかりつけ医に相談してください。

家坂小児科医院  家坂 升